東京都指定障害者就労移行支援事業所のヒューマングロー

障害者の就職を支援する
就労移行支援事業所ヒューマングロー

就職活動を乗り越えて、仕事未経験から興味のある業界へ就職|自閉症スペクトラムのある方の就職事例(20代・男性・事務職)


学生時代の就職活動がうまくいかず、自身の発達障害に気づく

Aさんは学生時代に就職活動の一環として、インターンシップに複数参加しました。
そこまでは順調に学生生活を送っていたのですが、いざ企業の中に入ってみると何か噛み合わない。
ご自身の業務遂行に対する戸惑い、理解不足、遅れなど、周りの皆さんと比較して何かが違う自分に気づかれたそうです。

その時、親御さんとも相談して初めてクリニックの受診をされました。検査を行い診断された障害名は、自閉症スペクトラムでした。
ご自身でも発達障害について調べているうちに納得できることが多く、インターンシップで躓いた原因はここにあったのだと納得されました。

クリニックの先生から「このまま就職活動を続けるよりも、就労移行支援事業所に通って支援を受けながら就職活動をした方がいい」というアドバイスをいただきました。
それが就労移行支援事業所であるヒューマングローを知るきっかけに。体験利用を経て、卒業後に通所が始まりました。


働く怖さが払拭できず、自分にできる仕事があるのか不安に思う日々

インターンシップが上手くいかなかったことが、Aさんにトラウマとして残りました。
ヒューマングローでたくさんのプログラムを受講して、社会に出る準備はできていくものの「自分は働くことなんてできない」と否定的になる場面も見られました。

ヒューマングローのスタッフから「企業見学や実習をしてみませんか?」という提案には、「わからない」という返事の繰り返しが続いたこともありました。
企業に行くという怖さが、なかなか払拭できなかったのです。


企業実習で気づけた、今後の自分にとって必要なこと

ヒューマングローの訓練がちょうど1年を経過する頃、ハローワークから紹介された1日のみの企業体験実習に怖さもありながら参加することができました。

「得意なパソコン業務なので自分でもできそう」というイメージを持つことができ、そこが1つの山を越えられたきっかけになりました。

体験実習にいったことで、障害者雇用枠で働くことのメリット、企業の中での振る舞い方や業務遂行に対しても何が自分にとって必要なのかを理解できました。
1日の実習でしたが、これがAさんにとって大きな自信に繋がりました。

この実習では、データ入力やファイリングの仕事を体験しましたが、後々の企業面接で堂々とこの実習の話をされていたのがとても印象に残っています。


大好きな娯楽業界で働くために、自己理解を深めて採用面接に活かす

そこから、本格的な就職活動に入っていくAさん。
「今の就職活動が終わったらもう二度と就職活動をしたくない。大好きな娯楽業界で働く」と目標もしっかり決めていました。
ハローワークとも相談を重ね、自己理解を深めながら前向きになっていきました。

就職活動の中では、希望業界での仕事未経験が壁となって現れました。
そこで「就労経験はないものの、こんなことができます」とアピールできる成果物を作ろうと取り組むことにしました。
就労未経験だからこその「チャレンジ精神溢れるアピール」が面接でできていたように感じます。

またAさんの強みには、安定通所の継続もありました。
安定した勤務ができるか不安な採用担当者に対し、通所率100%ですとハッキリと答えられ、大きなアピールポイントになりました。

内定をいただいた企業は、希望していた娯楽業界であり、発達障害の方を今まで複数名採用されている障害理解がある企業です。
どうしても譲りたくない希望を貫き通したからこそ生まれたご縁になりました。


初めての就職。慣れるまで短時間勤務で仕事できるように企業と調整

Aさんにとって、初めての就職。
慣れるまでは短時間勤務で働けるように就職先企業と交渉し、週5日1日6時間の勤務でスタートしました。
仕事開始後3ヶ月を経て、フルタイム勤務ができるようになりました。

Aさんから勤務初日に「早く職場の環境に慣れて、会社の方々と良い関係を築くことができればと思っております」という頼もしいメールをいただきました。

働き始めて更に自信がついたようです。
企業担当者からは「業務を理解する力に長けており、パソコンの入力スピードが抜群に早いです」とお褒めの言葉をいただくことができました。

Aさんとの面談でも「仕事に就いてからいつも気持ちが穏やかで、いい意味で気持ちが平坦です」との声も聴け、表情からも現在のご自身への自信を感じられます。

これから新しい仕事も増えていくことでしょう。
慌てずに落ち着いてこのまま「働く楽しさ」を感じながら仕事ができるように、ヒューマングローも引き続きサポートしてまいります。




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