働き続けられず、自立のために就労移行支援の利用を決意
高校生から親元を離れ、学業に励みながら飲食店でバイトをするAさん。
しかし人間関係でうまくいかず短期間で退職することになりました。
高校を卒業後、芸妓になりたいと置屋で住み込み稽古を始めます。しかし他の子と同じように物事がうまくできず、置屋のお母さんに発達障害を疑われました。精神科に行くように勧められて受診すると、自閉症スペクトラムと診断されました。
アルバイトも芸妓も3ヶ月以上続かずに退職することになったAさん。
大学に進学にするか迷った結果、「自立したい」という気持ちが勝ち、就労移行支援の利用を決めます。
働きたいことへの強い思いを、徐々にコントロールできるように
ヒューマングローの利用開始後、支援者に相談せずに求人応募するなど、一人で先走ってしまうことが多々ありました。
「早く働いて自立したい」という気持ちがとても強く、Aさんの話を傾聴しながら、落ち着いて話し合う機会を大切にしました。
今まで家族以外に相談できる相手がおらず、単独で考え暴走してしまうことばかりだったとのこと。
しかし担当支援者との相性もよく、仕事のことだけでなく、プライベートのこともお話ができるようになったことで、メンタルのコントロールができるようになりました。
先走ることなく、支援者の意見を素直に聞き入れながら落ち着いて判断して行動できるように変わっていきました。
うつ病や自閉症スペクトラムを開示しないクローズ就労で就職
体力がありパワフルなAさん。その行動力や性格もあり、利用から約3か月で障害を開示しないクローズ就労で就職が決まりました。
障害非開示の就職のため、企業さまとお話や業務調整ができず、Aさんへの個人支援が中心になりました。
不安解消や、悩みの解決のためのアドバイスなどを週1ペースで行っています。
またご本人からお仕事の休憩時間に、お手洗いからお電話をいただくことも多々あります。
たとえば「会社の方に障害を開示していないので、障害特性上、苦手な業務もたくさん任される」や「他の人はできることが、自分は完璧にこなせない」などのお悩みを話してくれます。
支援者からは、メンタルの負担が少しでも緩和されるよう、完璧を求めすぎないように日々の目標設定を調整するなどアドバイスしています。
Aさんが自身を追い詰めすぎないように、今後もサポートしてまいります。
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