他の施設に馴染めず、ヒューマングローへ
私のこれまでの支援のなかで印象深かったものをご紹介します。
うつ病のある40代女性の利用者Kさんについてのお話です。
Kさんは、ヒューマングローの利用を決める前に、いくつかの支援機関を見学されていました。
ただそれらの支援施設に馴染めず、またご自宅に近い就労移行支援事業所は利用したくなかったとのことでした。
そのようなとき、就労支援センターの方にヒューマングロー板橋をご紹介いただいたそうです。
見学・体験を通してヒューマングローに好印象を持っていただけ、利用が決まりました。
支援者会議を重ねて分かった家族からのプレッシャー
ヒューマングローがKさんを就労支援する際に大切にしたことは、チームでのサポートです。
ご本人を中心に、ご父兄や保健師、就労支援センター、ヒューマングローとで定期的に支援者会議を実施しました。
その会議を何度も行うなかで分かったことがあります。
それはKさんが、ご家族からのプレッシャーを感じていたことです。
この状況を変えるため、Kさんはご家族からの同意を得て、単身生活を行うようになりました。
ただ単身生活後に体調を崩してしまい、ヒューマングローの利用は中止。クリニックのデイケアで体調を整えるにしました。
心の居場所ができました
ヒューマングローの利用を終えてから1年以上が経ちました。今でも時折、Kさんからご連絡をいただけています。
Kさんはデイケアにて、元々ご興味をお持ちだった芸術創作活動を行っていると教えてくれました。
そして作品が完成するたびに、その画像をメールで送ってくれます。
好きなことに取り組めているからか、体調も安定しているとのこと。
必ずしも現時点で就労をゴールとせず、Kさんの心の居場所を作ることができた事例として、嬉しく思っています。
就労への一歩を踏み出す時には、ヒューマングローとして精一杯のサポートができるように尽力してまいります。
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