仕事が続かず悩み、就労移行支援を受けることに
パニック障害で数年間自宅から出られない日々を送っていたことのあるKさん。
体調がよくなり派遣で事務職として働くも、人間関係や仕事のミスが多いことを指摘され、なかなか長く仕事が続かないことに悩みを感じていました。
ご自身で発達障害の傾向があることを感じ病院に相談したところ、発達障害傾向(グレーゾーン)と診断を受けました。
正社員で長く働くためには、一人で就職活動をするよりサポートを受けたいと考えたKさん。
障害者手帳の申請をしながら、ご自身でヒューマングローのHPを見つけ、利用することになりました。
就労パスポートを作りながら、障害特徴を理解
就労移行支援を受けるKさんの目標は「障害者雇用の正社員で働きたい」でした。
スタッフとKさんはこの目標を叶えるため、Kさんの発達障害の特徴を書き起こすことから始めました。
厚生労働省が発行している「就労パスポート」を使用し、今までどんなことにつまずいてきたのか、何が苦手だったのか振り返り、ご自身の特徴を自分自身が理解することから始めました。
そして、企業にどんなサポートをしてもらえたらKさんの力が発揮できるのか障害配慮について一緒に考えました。
就職後に必要な配慮を受けられることにつながり、自分に向いている仕事で長く働くために大切なステップです。
支援員の面接同行で企業面接官も安心
Kさんの希望する「障害者雇用の正社員求人」は、実はあまり多くありません。
しかしたとえ大変であっても、「正社員で入社したい」という希望は変わりませんでした。
頻繁にハローワークの求人検索をして、何社も履歴書を送り、面接にもいきました。
いくつもの面接を受ける中、Kさんの就職先企業とは「ハローワークの合同面接会」で出会いました。
スタッフは面接に同行し、Kさんの強みや希望する配慮についてお伝えしました。またKさんと一緒に作成した専用の障害配慮用紙をお渡ししました。
企業の面接官からは「これなら十分うちで働けますね」と面接時から高評価をいただけました。
また「支援員がついているという点も、企業からすると安心材料になった」と後から教えていただきました。
希望の障害者雇用の正社員として勤務継続中
複数の企業から採用見送りの連絡をもらいながらも、Kさんが諦めずに就職活動をした結果、正社員雇用として採用いただけました。
けれど就職はゴールではありません。
パニック障害による体調不良や発達障害傾向による仕事の得意不得意について、ご自身でもコントロールできるようになることが、仕事を続ける上で大切です。
今後もKさんが安定して長く就労し続けられるようにサポート(定着支援)を続けてまいります。
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