
休職して職場復帰するも退職することに
これまではスーパーなどの小売業界で20数年勤務されたYさん。
仕事にはやりがいを感じていましたが、対人関係が理由で適応障害と診断され、しばらく仕事を休職することになりました。
一度症状が落ち着いて、職場復帰を果たせましたが、抑うつや不安症状が続きました。
思い通りに業務を進められず、結局退職する道を選びました。
就職活動中に紹介された就労移行支援
Yさんは、求職活動でハローワークへ相談に行った際、就労移行支援の説明も受け、ヒューマングローを勧められました。
自分で就職活動を続ける選択肢も検討しましたが、就労移行支援には面接同行や応募書類の助言、そして就職後の定着サポートがあるところに魅力を感じたとのこと。
ヒューマングローに見学に行き、この事業所に通いながら就職活動をしたいと思えたので通所することを決めました。
これまでのキャリを活かすか、新しいキャリアを開くか検討
通所開始の当初は、
・これまでの経験を活かして小売業を目指すか
・これまでのキャリアから一新して事務職を目指すか
就職の方向性に迷っていました。
どちらが自分に合っているのか分からないので、幅広く対応できるように事務系スキルのWord,Excelやタイピングの練習を始めました。
最初はパソコンで文字を打つのも指で1本ずつ押していましたが、練習を重ねることですらすらと文章を打ち込めるようになり、簡単な案内文なども作成できるスキルが身に着きました。
自己理解を深めて、面接の際に過不足なく伝えられるように
支援員と一緒に職業準備シートや就労パスポートを作成する中で、自分の得意なこと、苦手なことが明確になりました。
自己理解ワークや支援員の方との面談、書類添削によって自分の客観的理解が深まります。
そして自己特性を語れるようになることで、企業の担当者も安心して採用できることにつながります。
Yさんも自分の特性が分かったことで、応募書類や企業面談の際にありのままの自分を話すことができるようになりました。
企業の障害理解が決め手に。長年のキャリアを活かせる再就職へ
ヒューマングローに通所を続けて6か月。
東京しごと財団が主催する実習面談会に、初めて参加しました。
2つの企業と面談することになり、1つは自身の経験が活かせる小売業の求人、もう1つは新しいチャレンジとなる事務系の求人でした。
いざ面談をしてみると、企業の面談者との話が弾み、「Yさんならぜひ実習へきてほしい」と当日中にご連絡をいただきました。
その後の実習体験を経て、こちらの企業は自分の障害を理解してくれると感じられました。
そして先方からもオファーがあって、そのまま第一希望である小売業界の就職に結びつきました。
就職までの流れをスムーズに進められた理由は、自分の得意なこと、苦手なことをはっきりと伝えられたことだと思います。
Yさんが自身について適切に説明できることで、就職先企業の障害理解や合理的配慮なども得られやすくなります。
就労移行支援のサポートは「就職して終わり」ではありません。
大切なことは自分に合った形で働き続けられることです。
そのために、ヒューマングローでは就職後の職場定着もサポートしています。
Yさんが体調を崩さずに安心して働き続けられるように、今後も寄りそってまいります。
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