激務から睡眠障害を発症。引きこもりがちな生活に。
飲食業に勤務していたころ、仕事の激務と深夜の残業が重なったことで体調が悪化。
睡眠障害のため退職後は生活が昼夜逆転し、家に引きこもりがちの生活を送っていました。
体調が落ち着き、働くことへの意欲が出てきたことにより就労移行支援を利用しようと決意したそうです。
最初は他の就労移行支援事業所に通っていましたが、プログラムが合わず退所。
悩んでいた時にヒューマングローを利用していた知人に勧められ、Sさんも見学・体験した結果、利用することに決めました。
無遅刻・無欠席の通所の安定が、就職面接時のアピール要素に。
利用当初は週1~2回の午後から通所のスタートでした。
最初から無理をしすぎないように、自分のペースで始めることを大切にしました。
それでも精神面での不安定により、通所できない状況が1か月間ありました。
通所ができないときは、スタッフの電話によるこまめなフォローを行いました。
通所された際は、できるだけこちらからお声がけをするように努め、他愛もない会話を繰り返し、心の緊張を解きほぐすことからはじめました。
また同時にじっくりと向き合う生活面談に力を入れました。
当初はこちらからの話しかけになんとか答えてくださるご様子でしたが、徐々にご自身から話題提供があり、面談時間はあっという間に終わるほどコミュニケーション力がついていくのが分かりました。
通所に慣れてきたころには、「話を聞いてくれるヒューマングローにもっといたい」と思われるようになりました。
利用から1年後には午前から午後まで1日を通して、週に4~5日の訓練に励まれました。
就職間近には、無遅刻・無欠席の通所の安定が、就職面接時のアピール要素になるほど、体力・精神面も改善されました。
ミニ面接会での就職先企業との出会い
働くための準備ができたSさん。
就職活動に力を入れていきます。
Sさんが現在お勤めされている企業様とのご縁は、ハローワーク主催のミニ面接会でした。
ミニ面接会で応募した職種は軽作業でしたが、適性検査の結果、事務員としての2次面接への打診がSさん宛てにありました。
Sさんは軽作業ではない事務作業の職種のため、2次選考を受けるか悩まれていました。
就労移行支援の利用期間内に就職希望でしたので、意を決して応募。結果、選考通過をし、晴れて就職決定となりました。
Sさんの当初の希望職種とは異なりますが、ご本人の持ち合わせたスキルが企業側の別の求人とマッチすることもある事例でした。
どこにご縁が繋がっているか未知です。希望職種がないとあきらめずに、業界の幅を広げて、果敢にチャレンジし続けることが大切だと改めて気づかされました。
得意な業務で働けるように仕事内容を調整
軽作業を得意とするSさん。
就職後すぐに「PC業務主体の苦手な業務を任されて辛い」と、ヒューマングローに相談がありました。
そのためSさんのお困りごとを企業様にご相談申し上げ、仕事内容を検討していただけないか三者面談を実施しました。
数か月経つ頃には、企業様もSさんの得手不得手な業務をご理解いただけ、現在は軽作業が多めの事務をされて生き生きと働いています。
半年後のSさんと企業様と支援員の三者面談では、「Sさんがいてくださり、助かっています」と企業ご担当者様からお褒めの言葉をいただくほどです。
1か月に1度の定着面談では、業務面だけではなく、体調面や生活面のヒアリングを実施し、お困りごとを解消できるよう、一緒に考え問題を乗り越える支援を行っています。
ご本人のたゆまない努力と企業様のご配慮もあり、就職から1年が過ぎ、無遅刻無欠勤を続けられています。
チームの一員として働いているSさんの姿は、かつて通所できなかった日々があったとは思えないほど輝いています。
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