幼少期にADHDと診断。アルバイト生活を経て就労移行支援を利用することに
幼いころから医療療育センターに通院していたMさん。
その際にADHD(注意欠如多動性障害)と診断され、19歳の時に愛の手帳を取得しました。
普通科の高校卒業後、専門学校に進学するも半年で中退。
その後リハビリテーションセンターで就労訓練を行いながら実習に進みましたが、実習先で人間関係が上手くいかず、1年でリハビリテーションセンターを辞めることになりました。
リハビリテーションセンターを退所したものの、働きたい気持ちはあったのでコンビニや飲食店のアルバイトを経験。
約1年のアルバイト生活を経て、本格的に就労したいと意識が芽生え退職することにしました。
そしてご家族から就労移行支援について紹介され、複数の就労移行支援事業所の見学に行きました。
その中の1つにヒューマングローもあり、「訓練の説明が分かりやすかった」とのことでヒューマングロー板橋事業所を利用することになりました。
コミュニケーション能力とパソコンスキルのアップへ
利用当初のMさんの希望は、
・生活リズムを整える
・パソコンスキルの向上
・コミュニケーション能力向上
・自分に合った仕事探しをすること
などでした。
そのため他の利用者さんとコミュニケーションの練習ができる集団プログラムや、個別プログラムではパソコン訓練に取り組みました。
またMさんは朝が苦手で遅刻することも多かったので、まずは遅刻しないように通所することを目標にしました。
自己分析で見つけられた、やりがいや楽しさを感じられる仕事
Mさんが就業経験が少ないこともあり、「働く」ことへのイメージがついていませんでした。
そこで就労のイメージをつけるため、ご本人が学生時代にボウリングをよくしていたこともあり、思い切ってボウリング場の実習に挑戦することにしました。
この実習を通じて働くイメージができたこともあり、就職活動に対してのモチベーションが上がりました。
実習後はコミュニケーションプログラムやパソコン訓練に加え、どんな職業が自分に向いているのかを探るため、積極的に企業研究や自己理解を進めました。
その結果、「学生時代に植物を育てることにやりがいを感じていた」こともあり、水耕栽培の実習に参加することに。
数日の実習を通して、植物を育てることに対しての楽しさややりがいを再認識し、採用選考に応募しました。
そして見事内定を獲得し、実習先への就職が決まりました。
自分に合った仕事で就職できたから、心に余裕ができた
就職後も実習の時に感じた楽しさややりがいは変わらず、同じ時期に就職した仲間と協力しながら働けています。
働くことへの不安がなくなり、気持ちにゆとりが持てているとのことです。
またヒューマングローの訓練で生活リズムを整えていたので、朝は苦手でしたがほぼ無遅刻で通勤できています。
プライベートでも充実感があり、人とコミュニケーションをとるのが以前よりも楽しくなったとのこと。
Mさんが長期就労できるように、今後もサポートしてまいります。
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