退職後にクリニックを受診し、発達障害と診断
大学卒業後、アパレルに就職したTさん。5年間販売員として働くも退職することに。
その後は不動産業で事務員として働きましたが、失敗が続いたことでクビになり、自信を失っていました。
離職後2年ほど引きこもりがちな日々を過ごしていたTさん。
親の勧めでメンタルクリニックを受診し、自閉症スペクトラム障害とADHDの診断を受けました。
その後、就労移行支援事業所の存在を知ったTさんは、複数の事業所の見学や体験をしました。
その中から、スタッフが親身に対応してくれることに魅力を感じ、ヒューマングロー板橋を利用することに決めました。
細かな目標設定で、先延ばししがちな癖を改善
Tさんの特性として物事を先延ばしにしてしまうことがあります。
なかなかやるべき物事を進めることができず、スケジュール管理が課題となっていました。
たとえば、やっていて楽しいことややりがいを感じていることには、ものすごく時間をかけて作業するため、応募書類の作成やスキルアップのための学習に時間を割くことができないことがありました。
そこでやるべきことを進めるために1週間ごとに目標を立て、進捗状況を毎日報告することを開始しました。
予定も忘れてしまう傾向があったので手帳のカレンダーに予定を記入し、随時確認していく習慣をつけられるようにしました。
これらにより、先延ばしする癖を改善していくことができました。
また通所の日は帰宅後に長い時間の昼寝をしてしまい、就寝時間が遅くなっていたTさん。
寝つきが悪くなっていたためスタッフと相談し、訓練後は帰宅前に図書館に寄って、生活リズムが安定するように努めました。
障害者手帳を取得し、配慮を受けられる会社に就職
Tさんは当初、障害を開示しないで働く「クローズ就労」を希望していたこともあり、障害者手帳を持っていませんでした。
しかしある日、実際に障害者枠で入社した方の話を聞き、障害者枠のメリットである配慮してくれる点に惹かれるようになりました。
そこで障害者手帳を取得し、障害者枠で就職活動を開始しました。
Tさんが通所を開始してから1年半が経とうとしていた頃、貿易業の経理補助の実習に参加しました。
実習担当者が親切な点や整った環境に魅力を感じ、その会社の選考を受けることに。
その結果、内定を獲得し、2023年1月に経理補助職として就職しました。
入社することに関して不安はありましたが、人に恵まれ、分からない時は質問や相談しやすい環境とのこと。
理解できるまで教えてくれたり、負担にならない業務量なので、今は不安も消え特に困りごとなく働けていると笑顔で語ります。
プライベートも充実し、趣味である本をたくさん購入して読書を楽しんだり、友人や家族と以前よりも出かける頻度が増えたそうです。
ヒューマングローでは就職後もサポートが続くので、今後もTさんが公私に充実して生活できるように支援してまいります。
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